The 33rd Congress of the Japanese Society of Gerodontology

The 33rd Congress of the Japanese Society of Gerodontology

Jun 10 - Jun 12, 2022Ryutopia Niigata City Performing Arts Center
The Congress of the Japanese Society of Gerodontology
The 33rd Congress of the Japanese Society of Gerodontology

The 33rd Congress of the Japanese Society of Gerodontology

Jun 10 - Jun 12, 2022Ryutopia Niigata City Performing Arts Center

[SY5-3]「地域包括ケアシステムにおける多職種連携の課題と展望~ケアマネジャーの立場から~」

○白木 裕子(株式会社フジケア)
【略歴】
看護師・認定ケアマネジャー・主任介護支援専門員
株式会社フジケア 取締役社長
一般社団法人 日本ケアマネジメント学会 副理事長
NPO法人 ケアマネット21 代表理事


【抄録】
認知症や高齢に伴う疾患等を抱える要介護者等が住み慣れた地域で暮らしていくためには、各種サービスを切れ目なく総合的に提供していく「地域包括ケアシステム」を構築するとともに、医療・介護・福祉等の専門職が連携して必要な支援を行っていくことが不可欠である。
このためには各専門職が連携して支援に携わることが必要であるが、ケアマネジャーの医療に関する知識が十分でないなどの指摘もあり、医療との連携が十分でない要因の一つとなってきた。
このため、ケアマネジャーの公的研修制度の見直しが行われ、医療に関する知識や連携を図るための知識や技術等の修得を図るカリキュラムが展開されるとともに、熟練のケアマネジャーが現場において多職種連携に係る実践指導を行うなどの取組みが行われている。
また、要介護者の入退院時に医療関係者と面談して情報提供を行った場合に介護報酬上の加算が行われるなど、事業運営面においても医療と介護の連携を進めるための措置が取られてきた。
このような連携の促進策によって、要介護高齢者の在宅支援に係る多職種連携の推進に一定の成果が得られたと考えられるが、この度の新型コロナウイルス感染症のまん延によりその状況は大きく変化した。
これまで、ケアプランの実効性を高めるためのサービス担当者会議や要介護者の入退院時のカンファレンスについては、医療や介護の担当者が一堂に会して行うことが基本とされてきた。これにより、専門職が直接面談することで細かな情報交換が可能となり、チームとしての力量形成に大きく寄与してきたといえる。
しかしながら、感染拡大防止の観点から要介護者が医療機関への受診や介護サービスの利用を控えるようになったことに加え、ケアマネジャーが自宅等を訪問する機会も減少していることから、支援に携わる専門職が要介護者の情報を得にくい状況となっている。また、担当者会議や入退院時のカンファレンスも電話・メールなどの活用へと変わってしまったことから、多職種が連携してチームの力量形成を図る機会が得にくくなっている。
今後、新型コロナへの対応は長期的なものになると予測されており、高齢者支援を担う専門職は、自分や他者を守るための感染症への対応を確実に行いながら、支援に携わる専門職が連携を図りながらそれぞれの責任をしっかりと果たしていくことがますます重要となっている。
利用者や他職種等と直接面談できない中で連携を図っていくためには、あらゆる手段を活用して情報収集を行うとともにICT等の活用を図るなどして綿密な情報交換を行っていくことが大切である。