[1-1-SY2-2]Evaluation of bone strength in proximal femur
○Ko Chiba, Makoto Osaki(Dept. of Orthop. Surg., Graduate School of Medicine, Nagasaki Univ.)
大腿骨近位部の骨強度を非侵襲的に評価する手法として、dual-energy x-ray absorptiometry(DXA)、quantitative computed tomography(QCT:定量的CT)、finite element analysis(FEA:有限要素解析)を概説する。 DXAは、いわゆる骨密度測定のことであり、二次元画像に基づく骨密度(areal bone mienral density:aBMD、g/cm2)の定量化法である。簡易で精度(再現性)が高く、臨床でもっとも普及した大腿骨強度の評価法と言える。DXA画像から、三次元構造を推定して骨強度指標(断面二次モーメントなど)を算出するHip structure analysis(HSA)という手法も存在する。二次元評価のため正確性には限界がある。 QCTは、CT画像を用いて骨密度を三次元的に評価する手法で(volumetric bone mienral density:vBMD、mg/cm3)、通常の全身用CTに、骨密度ファントムと専用ソフトウェアを組み合わせることで計測できる。全骨に加え、皮質骨と海綿骨領域に分けた解析や、皮質骨の厚みや骨密度の三次元的なmappingが、研究レベルでは可能である。CTの撮影条件を厳密に一定化する必要があり、また、基準値が存在しないため、臨床応用には注意を要する。 FEAは、力学シミュレーションのことであり、CT画像から要素(メッシュまたはボクセル)を抽出し、それらに材料特性(ヤング率、ポアソン比など)を設定し、力学負荷(荷重、拘束条件)を与えた際に、骨にどのような応力分布や破壊が生じるかを推定する。正確性の担保のために力学試験で裏付けが必要であり、骨以外の要素を加えることは容易でないため、骨の力学試験のシミュレーションとなる。設定によって算出値が変化するため、結果の解釈には解析条件を十分に理解する必要がある。