第47回日本股関節学会学術集会

第47回日本股関節学会学術集会

Oct 23 - Nov 30, 2020
第47回日本股関節学会学術集会

第47回日本股関節学会学術集会

Oct 23 - Nov 30, 2020

[1-1-SY3-4]Ultrasonographic diagnosis of adult hip joint

Shin Watanabe(Dept. of Orthop. Surg., Kameda Daiichi Hosp.)
股関節の超音波検査は1980年Grafが超音波検査での先天股脱診断を報告した事から発展するようになった。成人の超音波検査は1987年Ziegerが股関節液や関節内血腫の評価を超音波検査し報告した。また1989年Koskiが関節リウマチの滑膜炎による関節腔の拡大所見を報告している。いずれもX線検査では診断出来ないが、超音波検査では診断出来る点を利用していた。本邦でも1997年に渡邉が大腿骨頸部骨折や大転子部骨折で股関節腔内の血腫や大腿骨頸部周囲の筋肉の腫脹の変化を超音波で診断している。成人の股関節は乳児の股関節と違い、軟骨成分が少なく、超音波は骨表面で全て反射してしまうので、寛骨臼内の観察までは出来ない。そのため、X線検査で診断が明らかにならなければ、CTやMRIによる評価を行う事が多いと思われる。しかし、CTやMRIは至急で行う事が難しい場合や、動態検査が出来ないなどの欠点もある。一方超音波検査は骨内の病変は診断できないが、筋層、筋膜、関節包、関節腔、関節唇、骨表面の客観的で動的な評価が可能であり、成人の股関節疾患の補助診断法として有用な点が多い。また超音波下の穿刺、注射が確実に施行出来る点も診断、治療に有用である。超音波機器の進歩に伴う、画質精度、利便性の向上から、超音波検査の利用は外来診療に必須なものとなりつつある。今回は、成人の股関節外来診療において、診断に悩む具体的な症例等を提示しながら、超音波の利用法についてその手技、超音波画像を説明したい。