[1-1-SY3-5]Usefulness of ultrasonic diagnosis for adult hip joint diseases such as FAI
○Nobuyuki Watanabe1,2(1.Dept. of Orthop. Durg., Tosei General Hospital)
【目的】FAIを中心とした成人股関節疾患に対する超音波診断の有用性について検討し報告する事。【考察】FAI syndrome(大腿寛骨臼衝突症候群 以下FAIs)の病変の首座は関節唇と軟骨の損傷と、そこに至る骨形態と動作である。特徴的な形態のみではFAIsとは言えず、この点は明確にされるべきである。FAIsは股関節における関節唇損傷の1つの概念、則ち大腿と寛骨臼の間におけるインピンジによる損傷メカニズムを示したが、これは形成不全症例において、関節の安定化に寄与する関節唇が、不安定性によるストレスから損傷が起こる病態とは根本的に異なる。単純レントゲン、CT、3DCT、MRIなど、様々な画像診断法は、CAM、Pincerそして関節唇損傷といった、形態学的特徴は描出出来るが、動態画像の評価は困難である。その点超音波画像は、動態撮影が簡便であるため、FAIsが関節唇のインピンジに於ける損傷であるならば、屈曲する股関節前方という検査上の制限はあるが、動的にそれは観察されるだろうし、同時にインピンジの起こりうる形態学的特徴も確認されるであろう。同時に疼痛の首座である股関節唇の損傷を観察することも可能である。過去の報告では関節水腫がある状態が関節唇損傷は観察しやすい。演者は200余におよぶ放射状造影MRアルトロ(rMRA)を施行しているが、関節内注射の際、動態で関節唇を観察し、さらには注射薬に局所麻酔薬を混入することで診断的関節注射を行う事により、股関節痛の原因が果たしてFAIsによるものであるのか否かを多角的に検証している。またFAIsの鑑別や術後疼痛の原因として、中小殿筋、腸腰筋、大腿筋膜張筋由来の疼痛を来すことがあり、これらの鑑別にも超音波ガイド下注射等による診断が有用であることを経験している。【結論】FAIsにおける画像的臨床的検討に於いて、超音波診断は有用であると考える。