[1-1-SY4-1]Recent epidemiology and pathology of Legg-Calve-Perthes disease
○Yoshinobu Oka1, Atsushi Nishida1, Takashi Yoshida2, Masashi Nakase2, Yoshihiro Kotoura2, Naoki Oomori2, Hiroaki Wada2, Wook-Cheol Kim3, Kenji Takahashi2(1.Dept. of Pediatric Orthop., Graduate School of Medical Science, Kyoto Prefectural Univ. of Medicine)
ペルテス病は小児期に発症する大腿骨頭骨端部に何らかの原因で血流障害が起こり阻血性壊死を呈することが病態とされている.その病因については意見の一致はみられていない.国内では第2次ベビーブーム期をピークに現在まで続く少子化に伴い,小児そのものの母数減少により小児整形外科疾患の割合は減りつつある.ペルテス病についても例外ではなく減少傾向にあると考える.日本小児整形外科学会が企画した多施設調査対象のひとつであるペルテス病の疫学調査では,1993年1月1日から1995年12月31日の間にペルテス病と診断された16歳未満の小児を対象とした.3年間に711症例(766股)がペルテス病と診断され,発症率は小児10万人に対して約1人程度で、3年間の平均は0.9人であり海外の報告と比較し少数であった。和歌山県,沖縄県からの単独報告では4-5人と地域差がみられた.海外では,Swedenにおいて20年間の発症率は9.3人であったが最近の南Californiaで2.84人,北アイルランドで4.6人と同地域の過去の発症率と比較して減少傾向にあった.Systematic reviewによると原因は多因子で患者側の素因に環境因子が加わって発症するとする意見が多いが,病因や病態は完全には解明されていない.患者背景については双生児の研究から遺伝的要素は一部のみで,社会経済的要素の影響が大きいとされ,具体的には低身長や骨成熟遅延,肥満やADHDとの関連が指摘されている.病因としては古くから指摘されている血管分布やコラーゲン異常,凝固能も含めた代謝異常を素因として持つ患児に受動喫煙や肥満,ADHDによる小外傷が加わり発症するとされてきたが,関節液や動物モデルの分子生物学的検討より詳しい病態が明らかになりつつあり,応用した治療も試みられており病態解明に近づきつつある.