[1-1-SY5-4]Complication
○Naofumi Shiota1, Toru Sato2, Takayuki Kuroda2(1.Dept. of Orthop. Surg. and Rehabilitation, Okayama medical center)
【はじめに】大腿骨頚部骨折は生命予後に影響を及ぼす重篤な外傷であり、高齢者の増加と共に発生件数が増加している。ほとんどの患者は既往症があり、骨折による合併症も多い、よってその対策は重要である。本発表では、周術期合併症のうち感染・周術期肺炎・静脈血栓症・二次骨折・インプラント周囲骨折に対する文献学的考察と当院における対策について紹介する。【感染】創部感染は、手術時の愛護的な操作・予防的抗菌薬投与のほか、栄養状態(低タンパク状態)の影響を受ける。栄養飢餓状態では、効果的なリハビリテーションができないだけでなく、抗菌薬効果も薄れる。当院では、受傷早期に低栄養にならない状況で手術を行うこと(来院48時間以内)、また術後の栄養カンファレンスに整形外科医も参加した多職種で取り組んでいる。【周術期肺炎】早期手術と、術後すぐに全荷重歩行訓練ができる手術を行うことで、寝たきり期間を短縮することが最も有効と考える。また食事形態を細かく見直すことで、当院では周術期肺炎は減少している。【静脈血栓症】術前待機期間を減らすことが、最も重要な予防方法であると考える。また術後は、投与可能であれば抗凝固療法を行い、積極的なリハビリテーションで予防する。当院ではスクリーニングとして、日々のSpO2測定にて肺塞栓症のチェックと術後7日目でのD-dimerチェックのみ行っている。【二次骨折・インプラント周囲骨折】近年、新規骨粗鬆症薬の登場にて、二次骨折予防が注目されている。薬物治療も非常に重要である。さらにはバランス訓練に代表されるリハビリテーションも大切である。また、不適切なインプラントの設置により応力集中を来たし、インプラント周囲骨折を来してしまうことがある。その骨折に適合したインプラントを使用し手術する必要がある。術前計画を適切に行うため、3Dテンプレーティングは人工物挿入のみならず、骨接合においても非常に有用である。