[2-1-SY6-1]Three-dimensional alignment including hip, spine, and knee
○Masayuki Miyagi, Kensuke Fukushima, Katsufumi Uchiyama, Gen Inoue, Toshiyuki Nakazawa, Takayuki Imura, Wataru Saito, Eiki Shirasawa, Naonobu Takahira, Masashi Takaso(Dept. of Orthop. Surg., Kitasato Univ.)
【目的】近年、脊柱、股関節、膝関節、個々の病態だけでなく、代償機構を背景としたこれらの関係について注目されている。本発表の目的は、我々が行った股関節疾患患者の脊柱アライメントに関する臨床研究に文献的考察を加え、股関節を中心とした三次元アライメントのHip-Spine-Kneeの連関についての理解を深めることである。【方法】1)股関節痛を主訴に来院した患者100例を対象に股関節はJOA疼痛スコアとROMスコア、変形性関節症(OA)の病期、脚長差を、脊柱アライメントは冠状面バランスとしてCobb角とC7-central sacral ventral line(CSVL)を、矢状面バランスとしてsagittal vertical axis(SVA)を調査し、股関節と、脊柱アライメントとの関係を検討した。2)骨切り術が予定された寛骨臼形成不全(DDH)女性患者30例と股関節唇損傷を有する非DDH女性患者30例を対象に脊柱矢状面アライメントとしてsacral slope (SS)とlumbar lordosis (LL)を調査し比較検討した。【結果】1)脚長差とCobb角、C7-CSVLは弱い正の相関を(r=0.20、r=0.35)、JOA疼痛スコアとCobb角が弱い負の相関を示した(r=-0.21)。またJOAのROMスコアとOAの病期はSVAと相関関係を示した。(r=-0.37、r=0.52)2)DDH患者はSS、LLが非DDH患者と比べて有意に高値であった。【考察】本研究結果より股関節の疼痛や脚長差は脊柱冠状面アライメントに、股関節のROMやOAの程度は脊柱矢状面アライメントに影響を及ぼしていた。また、DDH患者は寛骨臼被覆を増加させるために骨盤前傾を強め、脊柱アライメントに影響を及ぼす可能性が示唆された。本研究では膝までのアライメント調査を行っていないが、股関節疾患による股関節内転拘縮や脚長差が外反膝変形に関連するという報告もあり、股関節疾患が脊椎や膝のアライメントに影響を及ぼすことが推察された。股関節疾患治療の際には脊柱から膝までのアライメントにまで着目をする必要があると考えられた。