[2-1-SY6-3]Risk assessment of THA dislocation after adult spinal deformity surgery
○Daisuke Nishiyama, Takaya Taniguchi, Daisuke Fukui, Manabu Yamanaka, Hidenobu Tamai, Takuhei Kouzaki, Hiroshi Iwasaki, Hiroshi Yamada(Dept. of Orthop. Surg., Wakayama Medical Univ.)
【はじめに】THAと成人脊柱変形術の併存患者のTHA脱臼率はTHA単独と比べ有意に高い。座位変換時の骨盤ロールバック運動が固定により妨げられるため前方でインピンジメントし後方脱臼を来すと考えられる。THA後に予定された成人脊柱変形手術では脱臼予防を意図した術前計画を要するがその方法は確立されていない。我々は脊柱変形術後座位の骨盤傾斜予測式[術後の座位仙骨傾斜角(SS) =11.7+0.4×術後立位腰椎後弯角(LL) (目標値) +0.16×術前座位SS]を開発し、有用性を報告してきた。この予測式に基づく3次元屈曲シミュレーションを用いた脊柱変形術前計画段階でのTHA脱臼リスク評価を行い、その有用性を検討した。【方法】I: 予測式を算出した群とは別の成人脊柱変形手術患者25例(男性2例,女性23例)を対象とし予測式の精度を検討した。II: THAと成人脊柱変形手術の併用患者8例9関節(男性1例,女性7例)を対象とし日常生活動作を模した屈曲シミュレーションを施行。脊柱変形術前の術後THA脱臼リスク評価は、i)PI(骨盤形態角)と適合するLLを計画ii)そのときの術後座位SSを予測iii)予測された骨盤傾斜でのシミュレーションにて前方インピンジメントを来す股関節屈曲角度を算出iv)算出された角度をもとにしたリスク評価、の手順で行った。【結果】I: 予測式の精度評価にて決定係数0.85、二乗平均平方根誤差3.4度であり外的妥当性が示された。II: インピンジメントを来す平均屈曲角度は椅子からの立ち上がり120.9度、屈み込み103.3度、靴紐結び108.2度、脚組み118度であった。基準値との差の分布で第一四分位数-1.5×四分位範囲より小さい外れ値はなかった。【結論】脱臼例が無いため閾値は示せず、暫定運用の外れ値検出案を提示した。THA後に予定された脊柱変形術前計画段階での術後脱臼リスク評価法を検討した。対象症例が限られるため手順ごとに後ろ向き検討したが、有用性を真に示すため全手順を経た患者群での検討を要する。