[2-4-EL5-2]The evolving and future perspective of hip arthroscopic surgery developed by humanity
○Soshi Uchida(Dept. of Orthop. Surg., Wakamatsu Hospital of UOEH)
股関節鏡視下手術は、関節鏡を用いることにより、股関節痛の原因を診断し、同時に器質的損傷を修復することにより、低侵襲で確定診断と治療が可能である。しかし、股関節鏡視下手術は、ラーニングカーブが高く、習得が比較的困難であり、患者選択が一般化されていないことから、本邦ではなかなか広まらない現状がある。2005年以降急速に発展してきたが、当初は、まだエビデンスが低く、試行錯誤で行ってきた。まだ整形外科医の中には、知識が十分に広まっていないため、大腿骨寛骨臼インピンジメント(以下FAI)による股関節唇損傷は、レントゲン写真で明らかな異常が見極めにくいため、診断がつかず、患者が不安に陥れる。故に、患者第一主義の診療を行うことが肝要である。股関節鏡を遂行する上で、ピットフォールを熟知する必要がある。FAIの術後成績不良因子としては、患者因子として、年齢が高い、変形性関節症、肥満などがあげられる。手術の因子としては、股関節唇切除術や関節包切開したままにすることなどがある。これは、今まで我々が経験して報告したFAIの術後成績や手術術式の開発発展について紹介する。また寛骨臼形成不全(以下DDH)は、股関節鏡視下手術の適応ではないとされてきた。より侵襲の小さい鏡視下臼蓋形成術は、関節唇縫合、キャム骨形成、関節包縫縮などを同時に行っており治療成績が期待できる。最新の鏡視下臼蓋形成術の紹介と発展について紹介する。股関節鏡が発展するためには、正しい手術適応、手術テクニック及び術後リハビリテーションが非常に重要である。術後成績不良な患者から多くを学び、それを克服するために、手術術式を改良し、術後のケアを試行錯誤してきた。さらに、術後の疼痛を訴える患者には、疼痛を緩和させる超音波ガイド下ハイドロリリースが効果的である。股関節鏡視下手術を行うためには、疼痛に不安を抱える患者の訴えに、真摯に耳を傾け、心に寄り添うHumanity医療を行うことが最も重要である。