[W1-05]COVID-19非挿管患者のセルフプローンの実施に向けて
−効果的な援助用具の選択と効果について−
○清水 尋1、板垣 弘美1、山本 奈々1、越智 貴子1(1. 市立池田病院)
【目的】
腹臥位療法はCOVID-19患者に対しても有効とされており、非挿管患者に対しても効果が認められてきている。第5波では今まで重症化リスクとされていた基礎疾患に加えBMIも重症化リスクであった。しかし腹臥位療法開始当時は看護師間で実施時間の認識が薄く、援助用具の使用にも個人差があり、1日45分程度であった。
硝子体の手術後は腹臥位用枕+腹部マットレスTM(以下腹臥位用枕)を用いて24時間以上の腹臥位保持が必要とされる。腹臥位用枕を腹臥位療法に用いることで、より安楽に時間の延長が可能となり重症化の予防に繋がると考えた。
【方法】
期間:2021年6月1日~10月30日
対象者:COVID-19に罹患した認知力の低下のない酸素投与中の患者(NHF、人工呼吸器を除く)
測定日:腹臥位療法開始日
人数:9名
方法:病棟全看護師に腹臥位療法の方法を統一するため勉強会を実施。
従来から使用しているヴィスコフロート ミニマットレスTM(以下ヴィスコフロート)と腹臥位用枕を最低30分使用、各5分後、15分後、30分後、腹臥位終了後のP/F比、呼吸回数、苦痛症状(喀痰・咳嗽の有無、腰痛、肩こり、頸部痛、胸腹部の圧迫感)を観察した。苦痛症状は0:全く苦痛がない、1:苦痛がない、2:少し苦痛がある、3:苦痛がある、4:とても苦痛がある、5:最も辛い状態、の5段階のスケールで観察した。
倫理的配慮:当院の倫理委員会の承認を得た。
【結果】
腹臥位実施時間はヴィスコフロートでは中央値40分(30 分~60分)、腹臥位用枕では中央値38分(30分~90分)であ った。1日あたりの腹臥位療法実施時間は中央値77.5分(65分~142分)であった。また腹臥位療法開始前から終了時のP/F比の改善率は、ヴィスコフロートが中央値118%(84.6%~138.7%)、腹臥位用枕が中央値114.3%(100%~152.4%)であった。呼吸回数の改善率は、ヴィスコフロートが中央値114%(50%~230%)、腹臥位用枕が中央値100%(50%~150%)であった。
苦痛症状の最大値はヴィスコフロートでは、腰痛が1 で1名、頸部痛が2で2名、肩こりが2で3名、胸腹部の圧迫感が4で1名、苦痛が0は2名であった。腹臥位用枕では腰痛が1で2名、頸部痛が3で1名、肩こりが2で1名、胸腹部の圧迫感が4で1名、苦痛が0は2名であった。
BMIが25以上の患者は9名中5名であり、そのうち3名はヴィスコフロートが良いと回答した。またBMIが25以下の患者4名は全員腹臥位用枕が良いと回答した。
重症化率を比較したところ挿管した患者は第4波では18人で47%であったが、第5波は3人で17%であった。
【考察】
ヴィスコフロートと腹臥位用枕の比較ではP/F比と呼吸回数の改善率に有意差はなかった。苦痛症状は両方とも5になることはなく、ほとんどが2以下であり、苦痛を緩和出来たと考える。
BMI高値の患者は腹臥位用枕よりヴィスコフロートを好む傾向にあった。BMIが高値であると枕に接する面積と体重による圧力が増すが腹臥位用枕は面積が小さく、その分身体への圧力が増し胸腹部の圧迫感に繋がったと考える。
第4波と第5波では重症化率は大幅に減少している。 腹臥位療法の実施時間は1日45分が中央値77.5分まで延長できた。勉強会の実施や腹臥位療法のお互いの啓蒙により看護師の意識変化が起こったことで実施時間が延長され、重症化予防の要因の一つになったと考える。
【結論】
ヴィスコフロートと腹臥位用枕の比較ではP/F比と呼吸回数の改善率、苦痛緩和における有意差はなかったが援助用具の使用自体は苦痛緩和に繋がった。
BMI高値の患者はヴィスコフロートが苦痛緩和に効果的であった。
援助用具を使用することで苦痛が緩和され看護師の意識変化により腹臥位療法の実施時間が延長し、重症化率は減少した。
腹臥位療法はCOVID-19患者に対しても有効とされており、非挿管患者に対しても効果が認められてきている。第5波では今まで重症化リスクとされていた基礎疾患に加えBMIも重症化リスクであった。しかし腹臥位療法開始当時は看護師間で実施時間の認識が薄く、援助用具の使用にも個人差があり、1日45分程度であった。
硝子体の手術後は腹臥位用枕+腹部マットレスTM(以下腹臥位用枕)を用いて24時間以上の腹臥位保持が必要とされる。腹臥位用枕を腹臥位療法に用いることで、より安楽に時間の延長が可能となり重症化の予防に繋がると考えた。
【方法】
期間:2021年6月1日~10月30日
対象者:COVID-19に罹患した認知力の低下のない酸素投与中の患者(NHF、人工呼吸器を除く)
測定日:腹臥位療法開始日
人数:9名
方法:病棟全看護師に腹臥位療法の方法を統一するため勉強会を実施。
従来から使用しているヴィスコフロート ミニマットレスTM(以下ヴィスコフロート)と腹臥位用枕を最低30分使用、各5分後、15分後、30分後、腹臥位終了後のP/F比、呼吸回数、苦痛症状(喀痰・咳嗽の有無、腰痛、肩こり、頸部痛、胸腹部の圧迫感)を観察した。苦痛症状は0:全く苦痛がない、1:苦痛がない、2:少し苦痛がある、3:苦痛がある、4:とても苦痛がある、5:最も辛い状態、の5段階のスケールで観察した。
倫理的配慮:当院の倫理委員会の承認を得た。
【結果】
腹臥位実施時間はヴィスコフロートでは中央値40分(30 分~60分)、腹臥位用枕では中央値38分(30分~90分)であ った。1日あたりの腹臥位療法実施時間は中央値77.5分(65分~142分)であった。また腹臥位療法開始前から終了時のP/F比の改善率は、ヴィスコフロートが中央値118%(84.6%~138.7%)、腹臥位用枕が中央値114.3%(100%~152.4%)であった。呼吸回数の改善率は、ヴィスコフロートが中央値114%(50%~230%)、腹臥位用枕が中央値100%(50%~150%)であった。
苦痛症状の最大値はヴィスコフロートでは、腰痛が1 で1名、頸部痛が2で2名、肩こりが2で3名、胸腹部の圧迫感が4で1名、苦痛が0は2名であった。腹臥位用枕では腰痛が1で2名、頸部痛が3で1名、肩こりが2で1名、胸腹部の圧迫感が4で1名、苦痛が0は2名であった。
BMIが25以上の患者は9名中5名であり、そのうち3名はヴィスコフロートが良いと回答した。またBMIが25以下の患者4名は全員腹臥位用枕が良いと回答した。
重症化率を比較したところ挿管した患者は第4波では18人で47%であったが、第5波は3人で17%であった。
【考察】
ヴィスコフロートと腹臥位用枕の比較ではP/F比と呼吸回数の改善率に有意差はなかった。苦痛症状は両方とも5になることはなく、ほとんどが2以下であり、苦痛を緩和出来たと考える。
BMI高値の患者は腹臥位用枕よりヴィスコフロートを好む傾向にあった。BMIが高値であると枕に接する面積と体重による圧力が増すが腹臥位用枕は面積が小さく、その分身体への圧力が増し胸腹部の圧迫感に繋がったと考える。
第4波と第5波では重症化率は大幅に減少している。 腹臥位療法の実施時間は1日45分が中央値77.5分まで延長できた。勉強会の実施や腹臥位療法のお互いの啓蒙により看護師の意識変化が起こったことで実施時間が延長され、重症化予防の要因の一つになったと考える。
【結論】
ヴィスコフロートと腹臥位用枕の比較ではP/F比と呼吸回数の改善率、苦痛緩和における有意差はなかったが援助用具の使用自体は苦痛緩和に繋がった。
BMI高値の患者はヴィスコフロートが苦痛緩和に効果的であった。
援助用具を使用することで苦痛が緩和され看護師の意識変化により腹臥位療法の実施時間が延長し、重症化率は減少した。
