[W1-15]重症外傷患者の看護に対するクリティカルケア領域の熟練看護師の学習ニーズ
○小川 謙1、牧野 夏子2、中村 惠子3、菅原 美樹4(1. JCHO北海道病院 看護部、2. 札幌医科大学附属病院 看護部、3. 札幌市立大学、4. 札幌市立大学看護学部)
【目的】外傷看護に関する専門教育の機会は多くはなく、外傷の多様性や複雑性から熟練看護師でも困難を抱く事が報告されている。更に熟練看護師は、教育や相談などの役割を担う事から学習の継続が必要である。そこで、本研究ではクリティカルケア領域の熟練看護師が持つ重症外傷患者の看護に対する学習ニーズを明らかにする事を目的とする。
【方法】本研究では、集中ケア認定看護師、救急看護認定看護師、急性・重症患者看護専門看護師の資格を有する看護師をクリティカルケア領域の熟練看護師と定め、7名を対象に2022年2月オンラインによる半構造化面接を実施した。面接内容は基本属性と重症外傷患者の看護に対する学習ニーズで構成した。データ分析は質的記述的研究法を用いて実施し類似性と共通性に沿ってカテゴリーを生成した。倫理的配慮として研究者が所属する施設の倫理審査委員会の承認を受けて実施した。研究協力者に文書で研究趣旨・目的、研究参加の自由意思、研究協力諾否の自由、匿名性と守秘義務の遵守、データの保管・廃棄方法、結果の公表方法等を説明し同意を得た。
【結果】対象者の背景は女性5名、男性2名、40~50歳代、看護師経験平均年数は21.4±6.9年、認定資格取得後の平均年数は4.4±3.9年であった。所属施設は救命救急センター5名、高度脳卒中センター1名、心臓血管センター1名であった。クリティカルケア領域の熟練看護師へのインタビューにより、56コードが抽出され、24サブカテゴリーから【治療参画を目的に医師と協働で患者状態を判断するための外傷医学の知識】【外傷による緊急性の認識や経過を予測するための既存の知識の練磨と新たな知識】【外傷診療を円滑に進めるための多職種を調整する知識と行動】【外傷看護経験に差がある学習者のレディネスに見合った教育方法】【外傷看護の経験を共有し実践力を向上させる事例検討の推進】【外来での衝撃的な体験を受けた外傷患者の家族へのメンタルケア】【外傷に伴う機能や外観の変化を抱えた患者に対する社会復帰に向けた支援方法】の7カテゴリーが生成された。
【考察】クリティカルケア領域の熟練看護師は看護実践の積み重ねにより、重症外傷患者の緊急性を予測し変化を察知する為、バイタルサインや身体診察の重要性を理解しており、これらの技術の維持が学習ニーズに挙げられた。さらに、重症外傷患者の看護や治療の複雑さから医師と協働し重症度や受傷部位を判断する必要性を感じ、外傷医学の知識習得が学習ニーズに挙がっていた。対象者は、スタッフへの指導や教育、相談、調整を役割に持つ為、スタッフ教育や多職種連携を高めるニーズを持っていた。また重症外傷患者は、搬入頻度に施設差があり看護経験も個人差が生じる。その差を補い実践力向上の機会として、事例検討会を推進していた。加えて、外傷患者を担当する中で突然の出来事や機能障害を抱え生活に苦慮する患者や家族の看護経験を有したことで、外傷により様々な苦痛や変化を強いられた患者や家族へのケアや日常生活へ復帰するための社会資源の活用もニーズに挙げられていた。以上より、学習ニーズに応じた外傷医学や多職種間の調整に関する知識、外傷患者やその家族への支援などに関する教育機会の検討や学習内容が求められていることが明らかとなった。
【結語】クリティカルケア領域の熟練看護師の学習ニーズは、外傷患者の緊急性の予測や変化を察知する知識や外傷医学の知識、スタッフ教育の知識、事例検討会の推進、多職種間の調整に関する知識、外傷患者や家族へのケアや支援に関する知識であった。
【方法】本研究では、集中ケア認定看護師、救急看護認定看護師、急性・重症患者看護専門看護師の資格を有する看護師をクリティカルケア領域の熟練看護師と定め、7名を対象に2022年2月オンラインによる半構造化面接を実施した。面接内容は基本属性と重症外傷患者の看護に対する学習ニーズで構成した。データ分析は質的記述的研究法を用いて実施し類似性と共通性に沿ってカテゴリーを生成した。倫理的配慮として研究者が所属する施設の倫理審査委員会の承認を受けて実施した。研究協力者に文書で研究趣旨・目的、研究参加の自由意思、研究協力諾否の自由、匿名性と守秘義務の遵守、データの保管・廃棄方法、結果の公表方法等を説明し同意を得た。
【結果】対象者の背景は女性5名、男性2名、40~50歳代、看護師経験平均年数は21.4±6.9年、認定資格取得後の平均年数は4.4±3.9年であった。所属施設は救命救急センター5名、高度脳卒中センター1名、心臓血管センター1名であった。クリティカルケア領域の熟練看護師へのインタビューにより、56コードが抽出され、24サブカテゴリーから【治療参画を目的に医師と協働で患者状態を判断するための外傷医学の知識】【外傷による緊急性の認識や経過を予測するための既存の知識の練磨と新たな知識】【外傷診療を円滑に進めるための多職種を調整する知識と行動】【外傷看護経験に差がある学習者のレディネスに見合った教育方法】【外傷看護の経験を共有し実践力を向上させる事例検討の推進】【外来での衝撃的な体験を受けた外傷患者の家族へのメンタルケア】【外傷に伴う機能や外観の変化を抱えた患者に対する社会復帰に向けた支援方法】の7カテゴリーが生成された。
【考察】クリティカルケア領域の熟練看護師は看護実践の積み重ねにより、重症外傷患者の緊急性を予測し変化を察知する為、バイタルサインや身体診察の重要性を理解しており、これらの技術の維持が学習ニーズに挙げられた。さらに、重症外傷患者の看護や治療の複雑さから医師と協働し重症度や受傷部位を判断する必要性を感じ、外傷医学の知識習得が学習ニーズに挙がっていた。対象者は、スタッフへの指導や教育、相談、調整を役割に持つ為、スタッフ教育や多職種連携を高めるニーズを持っていた。また重症外傷患者は、搬入頻度に施設差があり看護経験も個人差が生じる。その差を補い実践力向上の機会として、事例検討会を推進していた。加えて、外傷患者を担当する中で突然の出来事や機能障害を抱え生活に苦慮する患者や家族の看護経験を有したことで、外傷により様々な苦痛や変化を強いられた患者や家族へのケアや日常生活へ復帰するための社会資源の活用もニーズに挙げられていた。以上より、学習ニーズに応じた外傷医学や多職種間の調整に関する知識、外傷患者やその家族への支援などに関する教育機会の検討や学習内容が求められていることが明らかとなった。
【結語】クリティカルケア領域の熟練看護師の学習ニーズは、外傷患者の緊急性の予測や変化を察知する知識や外傷医学の知識、スタッフ教育の知識、事例検討会の推進、多職種間の調整に関する知識、外傷患者や家族へのケアや支援に関する知識であった。
