[1001]Change in phases and water content of hardened cement paste during vacuum drying
Naohiko SAEKI1, Luge CHENG1, Ryo KURIHARA1, Ippei MARUYAMA1(1.東京大学)
分析時の前処理としての乾燥によって,セメント硬化体の水分状態は実環境の状態と比べ変化する。 本論文では,真空到達度の異なる 2 つの真空乾燥(それぞれ約 10Pa,約1290Pa)を行い,セメント硬化体内の 自由水の量と存在する空隙の大きさ,及び結合水の量とそれが含まれる結晶相の定量を経時的に測定した。 熱重量分析,X線回折および 1H NMRでの測定結果から,真空度の高い乾燥法では C-S-Hゲル中の自由水, AFt,AFm 相に含まれる結合水が脱水してしまうが,真空度の低い乾燥法ではそれらが保存されることを確認した。また,1H NMRとX線回折でそれぞれ検出される結合水量に関して議論を行った。
