The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 17 - Sep 20, 2019Iwate University
The Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science
The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 17 - Sep 20, 2019Iwate University

[I-18-05]長距離輸送した育成牛における血清中遊離アミノ酸濃度の変化と第一胃内保護ナイアシン補給の影響

*武本 智嗣1、松井 徹2(1. 全農飼中研、2. 京大院農)
【目的】育成牛の長距離輸送は,その後の体重増加等に悪影響を及ぼす.我々は絶食・絶水を伴う長距離輸送により育成牛の血清中ニコチンアミド,ヒドロキシプロリン(Hyp),メチオニン(Met),トレオニン(Thr),チロシン(Tyr)濃度が低下し,バリン(Val)濃度が増加することを明らかにしている.本試験では,育成牛において第一胃内保護ナイアシン(NA)補給が絶食・絶水を伴う長距離輸送による血清中遊離アミノ酸濃度変化を抑制するかどうか検討した.またあわせて,育成牛に対する絶食・絶水のみの影響も検討した.【方法】試験1では,12頭の育成牛を2日間の絶食・絶水する群と対照群に割り当てた.試験2では,10頭の育成牛を2日間の絶食・絶水とともに輸送する群,絶食・絶水とともに輸送しNAを100 g/日/頭補給する群に割り当てた.各試験とも採血を32日間行った.【結果】輸送しなかった育成牛に対する絶食・絶水は,血清中Met,Tyr濃度を低下させた.絶食・絶水とともに輸送した育成牛では,血清中Hyp,Met,Thr,Tyr濃度が低下し,Val濃度が増加した.NA補給は血中ナイアシン濃度を上昇させるとともに,輸送による血清中Met,Thr,Val濃度の変化を軽減した.以上より,育成牛に対するNA補給は長距離輸送による血清中遊離アミノ酸濃度の変化を部分的に低減する可能性が示された.