The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 17 - Sep 20, 2019Iwate University
The Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science
The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 17 - Sep 20, 2019Iwate University

[I-18-07]分娩前後の乳牛における血清中3-メチルヒスチジンの動態

*有野 真弥1、田村 祥雄1、武本 智嗣1、平野 和夫1、宮浦 一騰1(1. 全農飼中研)
【目的】乳牛において,分娩前後はエネルギーやタンパク質代謝に急激な変化が生じるため,骨格筋タンパク質の分解指標である血中3-メチルヒスチジン(3-MH)およびその他遊離アミノ酸濃度が変化することが報告されている.しかしながら,血清中3-MH濃度は小さく,アミノ酸自動分析計を用いた手法で定量することが困難であった.そこで,本研究では,分娩前後の乳牛を対象にLC-MS/MSを用いた血清中3-MHの定量を確立するとともに,その他血清中遊離アミノ酸との関連性について網羅的に解析した.【方法】分娩予定12週前~分娩10週後のホルスタイン種雌牛60頭より採取した血清は,除タンパク質後,3-MHはLC-MS/MS,遊離アミノ酸24種はLC-MSで定量分析した.取得データはOPLS-DAにより解析し,分娩前,分娩時(前後1週間),分娩後の3区分において特徴的な遊離アミノ酸類を探索した.【結果】血清中3-MH 濃度は,3.81-33.98 nmol/mlの範囲で検出することができた.OPLS-DAで解析した結果,分娩前はグルタミン,グルタミン酸,ヒスチジンおよびメチオニン,分娩時は3-MH,分娩後はシトルリン,グリシン,セリンおよびタウリンが増加傾向であることが判明した.さらに3-MHの動態パターンは,乳牛においてトレオニン,トリプトファンおよびバリンと相反するパターンを示すことが明らかになった.