The 129th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 129th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 13 - Sep 16, 2021Tohoku University
The Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science
The 129th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 129th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 13 - Sep 16, 2021Tohoku University

[PSY2-01]筋幹細胞が担う筋線維型の制御

*Takahiro Suzuki1(1. Kyushu University)
成熟後の個体における骨格筋の肥大や再生に重要な役割を担う筋幹細胞(局在性から“衛星細胞”と呼称される)は、学術分野の垣根を超えて多くの研究者から注目される体性幹細胞である。衛星細胞は、休止状態をはじめとして活性化、増殖、分化、融合、および自己複製(self-renewal)といった様々な動態変化を示すことから、各ステージの制御メカニズムに関する研究アプローチが多い。我々は、衛星細胞が骨格筋の筋線維型(遅筋型、速筋型に大別される)を自律的に制御する新機能に着目し、メカニズム解明を目指している。現在までに、遅筋または速筋を由来とする衛星細胞が、それぞれで多量に産生する多機能性細胞制御因子semaphorin 3Aまたはnetrin-1を介して、筋線維型を初期決定する新奇制御モデルを見出しつつある。なお、成熟個体での筋線維型の大幅な変換は、運動神経刺激の支配下にあるため容易ではないという認識も多い。筋線維型は食肉の質に関わる重要なファクターであることも踏まえ、本シンポジウムでは我々の成果を紹介し、得られた知見を畜産学の発展へどう応用していけるのか、皆様とご一緒に議論させて頂きたい。