第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

Jun 27 - Jun 29, 2019札幌コンベンションセンター
Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

Jun 27 - Jun 29, 2019札幌コンベンションセンター

[II-EL02-02]イオンチャネルとQT延長症候群、Brugada症候群

古川 哲史(東京医科歯科大学難治疾患研究所 生体情報薬理学)
イオンチャネルをコードする遺伝子の異常により様々な疾患が起こり、これらをチャネル病channelopathyと総称する。その代表例として、先天的な不整脈疾患、家族性突然死症候群がある。中でも、頻度が高く、また研究が最も進んでいるのがQT延長症候群とBrugada症候群の2つである。QT延長症候群は15タイプある(LQT1~LQT13, JLN1, JLN2)。その中で頻度が高いのはLQT1~3であり、それぞれKチャネルをコードするKCNQ1, KCNH2、NaチャネルをコードするSCN5Aの変異を原因とする。LQT1は運動・情動的興奮、LQT2は音刺激、LQT3は睡眠時に起こりやすい臨床像を示す。Brugada症候群は21タイプ(BrS1~BrS21)あり、多くがNaチャネル・Caチャネル関連遺伝子の機能喪失変異、および一過性外向きKチャネル関連遺伝子の機能獲得変異を原因とする。本教育講演では、イオンチャネルの基礎知識、これらのイオンチャネルの異常がQT延長症候群、Brugada症候群を起こす機序、遺伝子―表現型相関のメカニズムについて、最近の知見を交えてわかりやすく解説し、皆さんの日常臨床の一助となることを期待する。