The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Jul 21 - Jul 23, 2022Sapporo Convention Center
Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
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Jul 21 - Jul 23, 2022Sapporo Convention Center

[II-JCCJS-01]Fontan症例における運動の意味

増谷 聡(埼玉医科大学 総合医療センター 小児科)
至適な運動は奨められる。その至適が難しい。至適域はどこだろうか。Fontan循環は肺循環を担う心室を欠き、中心静脈圧(CVP)が肺循環の駆動圧になる。二心室循環に比して安静時のCVPは高い。運動に際しての心拍上昇予備は乏しく、耐用できる運動量は少ないにも関わらず運動時のCVPの上昇は大きく、心拍出量増加は乏しい。こうした特徴を持つFontan循環において、運動には功罪が考えられる。運動の功は、心不全で運動が推奨される点と同様である。至適を超えた運動の懸念は、高いCVPがもたらす臓器のうっ血とその影響である。重要なのは、Fontan症例における運動がもたらす影響を考える際、アウトカムとすべきは運動の急性効果ではなく、長期予後ということである。しかし、個々のバリエーションが非常に幅広いFontan症例において、長期予後をアウトカムとして科学的根拠を構築し、一律の“至適”を決めることは困難である。個々の症例でも、時期や体調によっても異なるはずである。個々の症例の運動に対する価値観と状態を考え併せ、PDCAサイクルを回しながら“至適”運動量を検討していくことが大切と考える。本講演では、今ある知見を参照しながらFontan症例における運動の意味を考察したい。