The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Jul 21 - Jul 23, 2022Sapporo Convention Center
Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Jul 21 - Jul 23, 2022Sapporo Convention Center

[II-JCCJS-03]Fontan患者における運動の意味

上野 敦子(東京女子医科大学 循環器内科)
先天性心疾患の治療成績の向上に伴い生存率が増加し、わが国でも先天性心疾患患者の約9割が成人に達することが示されている。これに伴い、長期にわたり良好な身体機能を維持していくことが望まれる。日本循環器学会/日本心臓リハビリテーション学会合同の『心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン2021年改訂版』では、先天性心疾患の小児患者に対して、「運動耐容能増加,QOL 改善 を目的として運動療法実施を考慮する」ことが、推奨レベルでクラスIIaとされている。成人の非先天性心血管疾患患者に対する運動療法についてはすでに数多く報告されており、Fontan術後を含めた成人先天性心疾患患者に対する運動耐容能や予後との関係などの報告も散見されるようになった。Fontan循環にとって末梢の筋ポンプの役割が重要であることが認識されるようになったが、成人先天性心疾患患者が骨格筋量の減少や筋力・身体機能の低下がみられるサルコペニアを呈することはまれではないとの報告がある。骨格筋量の低下が運動耐容能の低下に関与し、心不全入院や全死亡などのリスクが高い傾向が示されており、運動療法による運動耐容能の改善が期待されている。一方、運動による体静脈圧の上昇が肝臓などの臓器障害を悪化させることが懸念され、運動の種類や強度について検討されているが、いまだ議論の残るところである。当院で運動療法を行ったFontan循環の症例を提示しながら、Fontan術後患者に対する運動の意味を考えたい。