The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Jul 11 - Jul 13, 2024Fukuoka International Congress Center (Fukuoka)
Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Jul 11 - Jul 13, 2024Fukuoka International Congress Center (Fukuoka)

[I-SY1-3]完全大血管転位症に対するArterial switch operationの工夫:Open techniqueとmedially hinged trap-door法

小林 純子1,2, 黒子 洋介1,2, 小谷 恭弘1,2, 笠原 真悟1,2(1.岡山大学学術研究院 医歯薬学域 心臓血管外科学, 2.岡山大学病院 心臓血管外科)
【背景】完全大血管転位症(Transposition of the Great Arteries: TGA)に対するArterial switch手術は、短期的には冠動脈狭窄が、中長期的には肺動脈狭窄や大動脈弁逆流が問題となる。当院のArterial switch手術の成績を検討した。【方法】当院のArterial switchはopen techniqueにより冠動脈と大動脈弁との位置関係を十分に目視すること、そしてmedially hinged trap-door 法を用いた冠動脈移植により冠動脈狭窄を防ぐ工夫をしている。また冠動脈移植の際には大動脈弁交連部より上方を切開し、冠動脈ボタンの頭側は縫縮することで、バルサルバ洞と上行大動脈の拡大を防ぐよう努めている。当院で1993年1月から2022年12月にarterial switch手術を施行したTGA I型104例を解析し、患者背景、生存率、心血管再介入累積発生率を検討した。【結果】Arterial switchは生後12[9-14]日、体重3.0[2.8-3.4]kgで実施した。冠動脈はSheher 1型79例(76.0%)、2型12例(11.5%)であり、大血管は全例で大動脈が肺動脈の右前に位置していた。Arterial switch手術は全例で冠動脈移植をmedially hinged trap-door法で行い、肺動脈はLecompte法で前方へ移動させた。術後5年、10年、20年生存率は100%、98.4%、98.4%だった。死亡は1例であり術後SVC閉塞から水頭症を来し脳障害により術後7年目に失った。術後5年、10年、20年の再介入累積発生率は22.4%、25.3%、25.3%で、肺動脈狭窄解除21例(カテーテル的22例、外科的3例)、大動脈弁置換術1例、カテーテル的SVC閉塞解除2例で、冠動脈への再介入はなかった。生存例は全例がNYHA I度相当で心不全はなく、大動脈弁置換時術を行った1例以外は中等度以上の大動脈弁逆流を来すことなく経過している。【結語】当院で実施したTGA I型に対するArterial switch手術では、冠動脈狭窄は認めず、大動脈弁逆流への再介入も1例だった。Arterial switch手術における工夫について手術動画を供覧する。