The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Jul 11 - Jul 13, 2024Fukuoka International Congress Center (Fukuoka)
Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Jul 11 - Jul 13, 2024Fukuoka International Congress Center (Fukuoka)

[I-SY3-3]プロスタグランジンE2受容体EP4発現におけるエピゲノム制御機構の検討

岡 沙由稀1, 黒滝 大翼2, 菊池 健太2, 中山 俊宏1,3, 横山 詩子1(1.東京医科大学 細胞生理学分野, 2.熊本大学 国際先端医学研究機構 免疫ゲノム構造学研究室, 3.東京医科大学 小児科・思春期科分野)
【背景】プロスタグランジンE2(PGE2)はEP4受容体を介して動脈管を開存させることが知られている。一方で、EP4欠損マウスは動脈管開存症を発症することから、PGE2-EP4シグナルが動脈管閉鎖にも関与することが報告されている。しかしながら、胎生期の動脈管におけるEP4の発現制御機構は未解明である。【目的】動脈管でのEP4発現様式と転写制御領域を検討することを目的とした。【方法】Ptger4-IRES2-nlsLacZ マウスを作製し、胎生11日(E11)から出生後14日(P14)にかけてのEP4発現をX-gal染色で評価した。EP4の発現制御機構の検討のため、E14とE18の野生型マウスから上行大動脈と動脈管組織を採取し、bulk RNA-seqとscRNA-seqを行い、E14の上行大動脈と動脈管組織を用いてATAC-seqとCUT&Tagを行った。また、Ptger4上流部分の欠損マウスを5系統作製した。【結果】X-gal染色では胸腔内臓器のうちE14以降の動脈管でのみEP4発現を認め、その発現はE18とP0で最大となり、出生後は発現が低下消失した。qPCRではE14の動脈管におけるEP4発現が上行大動脈の13±1.8倍であった(n=5、p<0.01)。bulk RNA-seqではTfap2bHoxb5Foxf1等の転写因子が動脈管特異的に発現していた(>5.0-fold change、n=3)。scRNA-seqではEP4を発現する動脈管特異的な細胞群が同定され、この細胞群で上記転写因子の高発現を認めた。Ptger4上流の5か所でATAC-seqとCUT&Tagで一致する顕著なピークを認め、さらに4つのピークを含む約900kbpの領域では小さなピークの連続を認めた。モチーフ解析では約900kbpの領域に上記転写因子が結合する可能性が示唆された。約900kbpの領域の欠損マウスは、P0の動脈管でEP4発現がほぼ消失していた。このマウスは動脈管開存症を発症してP2までに全例が死亡し、EP4欠損マウスと同じ表現型であった。【結語】動脈管特異的なEP4発現がE14より認められ、Ptger4上流の約900kbpがEP4転写制御領域として関与する可能性が示唆された。