[14-02]Creep test on Bibai sandstone under sub-zero temperature
〇赤羽 一輝1、三井 善孝1、児玉 淳一1、菅原 隆之1、福田 大祐1、藤井 義明1(1. 北海道大学)
司会:陳 友晴(京都大学)
寒冷地では岩盤斜面の表層が凍結することがあるため、その長期安定性の評価には、未凍結状態に加えて凍結した岩石の強度・変形性の時間依存性を把握する必要がある。筆者らは、これまでに凍結した支笏溶結凝灰岩に対し、乾燥状態と含水飽和状態で一軸圧縮試験及びクリープ試験を行ってきた。その結果、乾燥供試体に比べ、含水飽和供試体の方が一軸圧縮強度は大きいものの、クリープ応力が小さくなるとクリープ寿命が短くなることを明らかにした。一方、凍結した美唄砂岩の一軸圧縮強度は含水飽和供試体の方が小さく、支笏溶結凝灰岩とは異なることが報告されている。このことは、強度・変形性に与える間隙氷の影響は岩石により異なり、含水飽和供試体のクリープ特性も岩石により異なることが予想される。本研究では、Sub-zero温度領域における美唄砂岩の変形特性とクリープ寿命を明らかにするため、クリープ試験を行った。その結果、1次クリープ領域における乾燥・含水飽和両供試体の軸ひずみ速度‐時間線図は両対数軸上で傾きが-1の直線となるが、支笏溶結凝灰岩とは異なり、応力レベルによらず、クリープ寿命は含水飽和供試体の方が常に短いと考えられる。
