地熱発電は、地中から噴出する蒸気にてタービンを回転させて発電を行う。このため、地熱蒸気が熱水とともに噴出する大部分の地熱井では、気水分離器にて蒸気と熱水を分離し、蒸気のみを利用して発電を行う。このため熱水の持っているエネルギーは利用されずに地下に還元される。近年は、地熱流体を低沸点媒体に熱交換を行い、この媒体の蒸気圧にてタービンを回転させるバイナリーサイクル発電が実用化されているが、熱交換器によるエネルギー損失も大きい。新しい地熱発電への取り組みとして、地熱流体にてタービンを直接回転させるトータルフロー発電技術による発電システムが開発されている。