MMIJ Annual Meeting 2016

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Mar 28 - Mar 30, 2016The University of Tokyo
MMIJ Annual Meeting
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Mar 28 - Mar 30, 2016The University of Tokyo

[1302]Removal and recovery of chromium from the aqueous solution and industrial waste solution containing chromium(VI) using biomass adsorbent

畑野智信1, 鶴田猛彦1(1.八戸工業大学)
司会:別所昌彦(秋田大学)


6価クロム(Cr(VI))は酸化剤として有用な資源であるが、自然界に放出されると有害な物質である。一方、3価クロム(Cr(III))は動物の微量必須元素となっているが、水生生物への毒性は高いとされる。これらのCrをバイオマス吸着剤によって除去の検討を行った。水溶液中のCr(VI)を柿渋ゲルを用いて除去した結果、除去量はpHの低下とともに上昇し、pH2.0で最大を示した。この時柿渋ゲルに吸着されたCr(VI)は急速に還元され、Cr(III)として柿渋と結合していた。水溶液中のCr(III)は微生物Arthrobacter nicotianaeにより除去され、除去量はpHの上昇とともに増加し、pH5.0で最大を示した。吸着剤に吸着除去されたCrの脱着に適した溶離液は塩酸であり、Crの脱着量は温度に依存し、吸着剤と溶離液を混合して沸騰させた時に脱着量は最大を示した。本研究の応用として鉄含有Cr(VI)めっき廃液からの柿渋ゲルおよび微生物による金属除去を行った結果、廃液中の全鉄とCr(VI)は排水基準値以下まで除去でき、全クロム(Cr(total))も排水水基準付近まで低下させることができた。