MMIJ Annual Meeting 2016

MMIJ Annual Meeting 2016

Mar 28 - Mar 30, 2016The University of Tokyo
MMIJ Annual Meeting
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Mar 28 - Mar 30, 2016The University of Tokyo

[1405]Geopolitical Risk Structural Analysis about Global Supply Chain of Phosphorus Resource

山本高史1, 松八重一代1, 長坂徹也1(1.東北大学)
司会:安達毅(秋田大学)
リンは、食物・飼料作物の成長に必須である肥料や、自動車用鋼板の塗装下地処理等に用いられる高純度リン酸など、種々の産業において必要不可欠な元素である。経済資源としてのリン埋蔵量は約67000Mtであり、資源枯渇の可能性は低いとされているが、鉱石生産量上位三カ国で世界の鉱石生産の七割を占める高い偏在性や、世界人口増加などによるリン需要の高まりから、国内外において、持続的なリン資源利用に向けた取り組みが行われている。 一方で、リン鉱石の偏在による供給国の限定から、鉱石が負う調達リスクの増大や、鉱石に随伴する重金属や放射性元素による環境汚染も懸念されている。リン含有製品は、リン鉱石を原料として生産されるが、我が国では、リン資源の多くを輸入に頼っているため、調達リスクや環境リスク等 を無視して持続的な資源利用について議論することは出来ない。 このような背景から本研究では、サプライチェーン上流で発生するリスクを可視化し、我が国のリン資源利用の背後にあるリスクの解析を行う事を目的とする。以上の事を踏まえて、①我が国のリン鉱石調達の背後にある地政学的リスク解析②黄リン調達に伴うリスク解析を行った。