[1501]Mechanical and Hydraulic Characteristics of a Rock Fracture under Brittle-Ductile Transition
○武山詳1, 坂口清敏1, 渡邉則昭1(1.東北大学大学院環境科学研究科)
司会:福田大祐(北海道大学)
従来型地熱発電における問題を解決するため,従来よりも深部のより高温な岩盤に水圧や冷却の刺激により人工的に形成したき裂型貯留層を用いた地熱発電の実現可能性が検討されている(Japan Beyond Brittle Project:JBBP).この新しい地熱発電には,高い生産性と持続性,シリカスケーリングの軽減,誘発地震のリスクの軽減等の複数の利点があるが,対象とする岩盤は脆性的ではなく半脆性から延性的な力学挙動を示すと考えられるため,岩石の力学挙動が脆性から半脆性を経て延性に至るまでの力学・水理学特性の変化や,天然では半脆性から延性的な力学挙動を示す岩石に関して,人工的に脆性破壊を生じさせた後に,温度・圧力条件が元に戻った場合の力学・水理学特性を予め検討しておくことは重要である.そこで本研究では基礎的な知見を得ることを目的とし,室温下で比較的低封圧環境において脆性から延性までの力学挙動を示す天然の川原子凝灰岩(宮城県白石市)を用いた三軸圧縮試験および流動実験を実施した.
