[1110]Historical Review of the 35 years long Management of the Final Slope of Mt.Bukozan
杉山貴志, 三上一成, 脇坂貴, 山冨二郎, ○河津恭平(秩父地区残壁研究会)
司会: 金子勝比古(幌延地圏環境研究所)
武甲山は埼玉県秩父盆地の南東に位置し、菱光石灰工業(株)、武甲鉱業(株)、秩父太平洋セメント(株)の三社で山頂部にて協調採掘を行っている。武甲山の山頂部からの採掘にあたり、1973年に三社にて秩父地区残壁研究会を組織し、今後造成される長大な残壁の設計・施工・管理と、さらに長期安定の確保に取り組むこととした。採掘認可(施業案認可)に向けた取り組みは残壁研究会を中心に行い、1976年に武甲山山頂~SL1,100mlまでの施業案を取得し、1992年にはSL900mlまで、更に近年では2014年に780mlまでの変更施業案の認可を受け、操業を継続している。本研究会の活動は、1996年に残壁設計に対する調査・試験・解析への取り組みが評価され、資源・素材学会渡辺賞を受賞している。その後も、残壁が長大化することに伴い、弾力的に残壁のモニタリングの強化を図り、各種検討を実施してきた。残壁研究会の活動は35年に至っており、この間に経験した事象とそれへの対策/アクションプランを紹介する。
