[1112]Stabilization Works for the Final Slope and Procedures for Validation of their Effects in the Une Limestone Quarry
○近藤めぐみ, 中谷剣, 三上一成(菱光石灰工業株式会社)
司会: 金子勝比古(幌延地圏環境研究所)
武甲山最終残壁については、山頂開発以降実施してきた挙動モニタリングの結果、最終残壁の宇根鉱山鉱区内における長期的な変形が認められた。宇根鉱山では変位要因の解明を目的として、残壁内部に掘さくした坑道内の亀裂変位、またボーリング孔を利用した水位等の詳細計測を実施してきた。その結果、残壁変形は降雨や地下水位を起因としていることが判明した。その後、残壁安定化工事として、鋼管杭および盛石工事を実施するとともに、特に水を排除する変位抑制対策として、降雨浸透防止及び水抜き等の対策工事を継続実施している。その結果、直近二年間の残壁変位は改善傾向にあり、坑道内に設置した亀裂変位と残壁内水位等の計測データの関係性を検証した結果、降雨対策工事効果を定量的に評価することができた。本報告では、宇根鉱山の残壁変位対策工事(残壁安定化工事)の詳細、また降雨対策工事の残壁変位低減効果について紹介する。
