[1209]Improvement in kiln furnace at Takehara Refinery
武田哲, 小野俊昭, ○成田誠, 隅田育伸(三井金属鉱業株式会社)
司会: 高井義成(DOWAメタルマイン)
近年非鉄金属業界全体がリサイクル事業を強化するなか、三井金属鉱業株式会社においては2012年に広島県の竹原製煉所にて廃プリント基板を中心とした銅系スクラップ専用の処理工場を稼働させた。主な設備構成としては、破砕、選別、溶融キルン、電気炉、排ガス処理となっている。今回はその中でも、溶融キルン工程の足元の諸改善について報告する。溶融キルン工程では、以前より炉前側に付着傾向であった居付きに対し、重油ランスバーナーの設置方法の改善やバーナーチップの見直しにより居付きの成長を適切にコントロールできるようになった。その結果、装入原料もスムーズに炉尻方向へ流れ、供用量増加に寄与した。また、キャンペーン後半で発生していたキルンテール部亀裂からのフリーエアーに対しては、テール部の補修方法の改良により、フリーエアーを抑制することができ、燃焼用エアーを絞ることなく安定した操業が可能となった。これらの諸改善により原料処理量では設計値に対して25%引き上げることができ、重油原単位も30%削減することができた。
