The 84th Annual Meeting of the Entomological Society of Japan・The 68th AEZ annual meeting

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Mar 28 - Mar 31, 2024Sendai International Center
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Mar 28 - Mar 31, 2024Sendai International Center

[A-08]ドローン散布によるトビイロウンカの防除は朝の散布で防除効果が向上する

◯Yuusuke Kusuhata Kusuhata1, Kenshirou Oozono1(1. Kagoshima Agri Development)
鹿児島県の水稲栽培では、出穂期に斑点米カメムシ類とトビイロウンカを同時防除することが多く、ドローンによる散布が増加している。しかし、出穂後のドローン散布は、茎葉の繁茂により薬剤が株元に到達しにくいため、トビイロウンカに対する効果が低いとされている。一方、出穂後のドローン散布では、散布直後の小雨で防除効果が高い事例があり、この要因として稲体に付着した水滴の関与が考えられた。そこで、朝露と溢泌で稲体が濡れている朝、および稲体が乾いている夕方にドローン散布を行い、トビイロウンカに対する防除効果を比較した。薬剤は、スルホキサフロル水和剤(0.8L/10a、16倍)とフルピリミン水和剤(0.8L/10a、8倍)を用い、出穂5日後にドローン散布を行った。その結果、散布21日後のトビイロウンカの補正密度指数は、朝の散布でスルホキサフロル水和剤が31とフルピリミン水和剤が46であり、夕方の散布ではスルホキサフロル水和剤が73とフルピリミン水和剤が107となり、朝の散布は夕方の散布に優る防除効果となった。稲体が朝露と溢泌により濡れている条件でのドローン散布は、付着した水滴等により、薬液が株元まで到達しやすくなり、防除効果が高まったものと考えられた。