[2B17]福島第一原子力発電所内採取試料分析データによる核種移行の検討(3)瓦礫から見た4号機原子炉建屋の汚染分布
*二田 郁子1,2、比内 浩1,2、佐藤 義行1,2、青野 竜士1,2、大木 恵一1,2、駒 義和1,2、柴田 淳広1,2(1. 原子力機構、2. 国際廃炉研究開発機構)
キーワード:
福島第一原子力発電所、原子炉建屋、コンクリート、放射能分析
福島第一原子力発電所で生じた汚染に係る核種やその量を把握することは,建屋解体廃棄物等の放射性廃棄物の処理処分方法の検討において重要である。4号機には事故当時,原子炉内に燃料はなかった。しかし3号機の燃料の損傷で発生した水素のダクトを介した流入,またこれによる水素爆発等の影響を受け,建屋内は汚染されている。建屋内の瓦礫や周辺に飛散した瓦礫は,これらの性状把握のために採取されている。JAEAでは,これらを分析施設に輸送し,放射能濃度をはじめとする詳細な分析データの取得を行っている。4号機原子炉建屋1階から4階の各階で採取されたコンクリート試料からは,全ての試料からCs-137が,一部の試料からH-3,Co-60等が検出された。また,Pu-238は各階で検出された。本会では,これらの結果と併せ,他の号機との比較についても報告する。
