[3A03]二段階接合法によるWとRAFM鋼の接合技術開発
*山下 東洋1、時谷 政行2、能登 裕之2、浜地 志憲2、申 晶潔2、増崎 貴2、室賀 健夫2、野澤 貴史3、谷川 博康3(1. 総研大、2. 核融合研、3. QST)
キーワード:
ダイバータ、タングステン、RAFM鋼、ろう付接合、拡散接合
純銅(Cu)を中間緩衝材とし,タングステン(W)と低放射化フェライト鋼(RAFM鋼)を二回の熱処理で接合させる新しい接合法技術「二段階接合法」を開発した. 本接合法は,Ni-P系ろう材を用いたWとCuのろう付接合後,730℃以下の温度でCuとRAFM鋼を拡散接合する,という手順で行う.拡散接合では,フェライト/マルテンサイト鋼のA1変態点以下の温度で行われること,インサート材を使用しないことから,RAFM鋼の初期組織からの変態や不純物元素の拡散による脆化をそれぞれ極限まで抑制できることが利点である.今回の報告では,特に接合熱処理後のRAFM鋼組織変態について報告する.730℃以下で接合した接合試験体において透過型電子顕微鏡(TEM)による微細構造解析を実施した結果,RAFM鋼の組織変質がほとんど確認されないことが明らかになった.講演ではビッカーズ硬さ試験による機械的特性評価の結果も述べる.
