[O4-03]抑うつ者における意図的想起と無意図的想起の気分改善効果の違い
*橋本 淳也1、小林 亮太1、柏原 志保1、平本 亮介1,5、原口 優輔1、石田 紀香2、岡崎 彩香2、岸本 和美2、中野 歩菜見2、堀之内 滉2、本多 樹1、朱 建宏1、孫 玥澤1、山本 一希2、中尾 敬1、金山 範明3,4、宮谷 真人1(1. 広島大学大学院教育学研究科、2. 広島大学教育学部、3. 産業技術総合研究所人間情報研究部門、4. 広島大学社会産学連携室、5. 日本学術振興会)
キーワード:
無意図的想起、気分改善効果、抑うつ
ポジティブな自伝的記憶を自ら意図的に想起することは不快な気分の改善をもたらすが,抑うつ者においては気分の改善が生じず,むしろ気分の悪化にすらつながることが知られている。記憶の想起には,意図的な想起だけでなく,思い出そうという意図なく記憶の想起が生じる無意図的想起と呼ばれる想起形態もある。この無意図的想起に関しては,ポジティブ画像を無意図的に想起した場合には抑うつ者は気分の改善が生じることが示唆されている。しかし,ポジティブな自伝的記憶の無意図的想起が抑うつ者の気分改善につながるかは明らかとなっていない。そこで本研究では,抑うつ傾向者において,ポジティブな自伝的記憶を意図的または無意図的に想起した場合に,気分改善への影響が異なることを実験的に明らかにすることを目的とした。実験の結果,抑うつ傾向者は無意図的想起によってのみ気分の改善につながることが明らかとなった。

