[SY2-2]急性期から退院後にかけての家族支援を考える
○榑松 久美子1(1. 北里大学病院看護部)
キーワード:
家族の不安、急性期の家族支援、退院後の家族支援
急性期に家族支援の必要性があり関わった家族は、その後どのように過ごしているだろうか?あるいは、急性期に家族支援の必要性が顕在化しなかった家族は、その後どのように過ごしているだろうか?このように、家族のその後が気になっている人は私以外にもいるのではないだろうか。
数か月前、私はあることをきっかけに集中治療後の患者と家族に関わる機会を得た。患者は、家族が外出中に体調不良を自覚し自ら家族へ連絡をし、家族帰宅後に家族により救急要請をし、緊急搬送、緊急手術を受けることになった。術後はICUでの治療を要したが、経過は順調で数日間の集中治療の後、HCUを経由して一般病棟へ移動した。一般病棟でも落ち着いた状態で経過し、自宅退院となった。家族とは、ICU退室後より関わりを持ち、発症時からICU入室中は機械に囲まれた様子に圧倒されたがあっという間に過ぎた思いであること、退院時には自宅に戻った後に同じ様なことが起きなければよいと思っているが不安だと話された。次に家族に会ったのは退院1か月半後の頃であった。この時には、緊急搬送時の状況が急に思い出されることがあり怖い気持ちを抱くこと、小さな物音にドキッとすることがあること、夜は不安になり患者の存在を確認することがあることなどを話された。家族の話を傾聴すると家族から「だいぶ楽になった」との言葉が聞かれた。
この家族との関わりは家族支援を目的にしたわけではなかったが、家族と関わる中で不安や急性ストレス反応、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と思われる症状で苦しんでいることが顕在化した事例であった。また、この他にも救急外来やICUで治療を受ける患者の姿を初めて見た時に受けた衝撃を後々になって思い出す、患者に生じた後遺症のことを思うと将来が不安であるなど、生命の危険性を脱した後にも様々な不安を表出した家族もいた。このような家族との関わりの経験から、患者の状態が不安定な急性期だけでなく、その後も家族を支援する必要性があるのではないかと考えてきた。しかしながら、医療の現場では在院日数の短縮化や業務のシンプル化を目指していることから、丁寧かつ継続的に関わることが難しいという現状がある。まして、退院後においては、家族に際立った問題がない限りほぼ介入されていないことが考えられ、不安を抱えたまま日々の生活を送っている家族の存在が推測される。
そこで本シンポジウムでは、急性期から退院後にかけての家族支援の継続は必要か?支援の継続が必要であると判断するのであれば、どのような支援が求められているのか?あるいは、どのような支援であれば実践可能であるのか?これらを皆様と一緒に考えたいと思う。
数か月前、私はあることをきっかけに集中治療後の患者と家族に関わる機会を得た。患者は、家族が外出中に体調不良を自覚し自ら家族へ連絡をし、家族帰宅後に家族により救急要請をし、緊急搬送、緊急手術を受けることになった。術後はICUでの治療を要したが、経過は順調で数日間の集中治療の後、HCUを経由して一般病棟へ移動した。一般病棟でも落ち着いた状態で経過し、自宅退院となった。家族とは、ICU退室後より関わりを持ち、発症時からICU入室中は機械に囲まれた様子に圧倒されたがあっという間に過ぎた思いであること、退院時には自宅に戻った後に同じ様なことが起きなければよいと思っているが不安だと話された。次に家族に会ったのは退院1か月半後の頃であった。この時には、緊急搬送時の状況が急に思い出されることがあり怖い気持ちを抱くこと、小さな物音にドキッとすることがあること、夜は不安になり患者の存在を確認することがあることなどを話された。家族の話を傾聴すると家族から「だいぶ楽になった」との言葉が聞かれた。
この家族との関わりは家族支援を目的にしたわけではなかったが、家族と関わる中で不安や急性ストレス反応、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と思われる症状で苦しんでいることが顕在化した事例であった。また、この他にも救急外来やICUで治療を受ける患者の姿を初めて見た時に受けた衝撃を後々になって思い出す、患者に生じた後遺症のことを思うと将来が不安であるなど、生命の危険性を脱した後にも様々な不安を表出した家族もいた。このような家族との関わりの経験から、患者の状態が不安定な急性期だけでなく、その後も家族を支援する必要性があるのではないかと考えてきた。しかしながら、医療の現場では在院日数の短縮化や業務のシンプル化を目指していることから、丁寧かつ継続的に関わることが難しいという現状がある。まして、退院後においては、家族に際立った問題がない限りほぼ介入されていないことが考えられ、不安を抱えたまま日々の生活を送っている家族の存在が推測される。
そこで本シンポジウムでは、急性期から退院後にかけての家族支援の継続は必要か?支援の継続が必要であると判断するのであれば、どのような支援が求められているのか?あるいは、どのような支援であれば実践可能であるのか?これらを皆様と一緒に考えたいと思う。
