[1122]凍害の進行に及ぼす水の塩分濃度の影響に関する基礎実験
遠藤裕丈1, 安中新太郎1(1.土木研究所 寒地土木研究所)
キーワード:
freeze-thaw、salinity、scaling、distortion、relative dynamic modulus of elasticity、凍結融解、塩分濃度、スケーリング、ひずみ、相対動弾性係数
寒冷地におけるコンクリート製の道路構造物の凍害の進行は,凍結防止剤の散布量や散布方法と関係があると考えられるが,具体的な因果関係は不明な点が多い。スケーリングは水の塩分濃度が3%のときに最も発生しやすいとされるが,路面水の塩分濃度は経時的に変化しやすく,常時一定とは限らない。そのため,塩分濃度0~3%の範囲において凍害に及ぼす塩分濃度の影響を調べた。その結果,塩分濃度が高いとコンクリート表面に固着する氷の収縮ひずみが増加し,スケーリングも多く発生することが確認できた。また,塩分濃度の範囲が0.5%以下では濃度の増加量が小さくてもスケーリング量は大きく増加することもわかった。
