第44回医療情報学連合大会(第25回日本医療情報学会学術大会)

第44回医療情報学連合大会(第25回日本医療情報学会学術大会)

2024年11月21日〜11月24日福岡国際会議場・福岡サンパレス
医療情報学連合大会
第44回医療情報学連合大会(第25回日本医療情報学会学術大会)

第44回医療情報学連合大会(第25回日本医療情報学会学術大会)

2024年11月21日〜11月24日福岡国際会議場・福岡サンパレス

[2-B-4-01]SIP生成AIプロジェクトにおける医療LLM開発と保健医療行政支援への活用

*今井 健1(1. 東京大学大学院 医学系研究科)
近年、生成AIの開発競争は激しさを増している。学習に用いるテキストデータ量・パラメータ数を増加させるほど精度が向上するいわゆるスケール則が言われるようになり、より大きなパラメータ数を持つモデルを開発する動きが加速しているためである。大規模言語モデル(LLM)は医療分野においても各種診断診療支援や、診療業務効率化、標準化医療情報の流通支援をはじめ多様な領域での利活用の期待が高まっており、今後我が国においても急速に導入が進むと考えられる。その一方、このような基盤モデルを海外に依存し続けることは我が国の産業競争力の観点から課題があり、医療特化型の国産LLMの開発に国を挙げて取り組むことが重要である。このような背景から我が国においても本年度より内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)にてSIP第3期補正予算「統合型ヘルスケアシステムの構築における生成AIの活用」プロジェクトが開始され、医療LLM/LMM基盤の開発が進められている。
本発表では当該SIP生成AIプロジェクトで演者が関わる研究開発を中心に、国産医療LLM開発に向けた取り組みと、それを用いた各種ソリューションの中から特に医療DXやFHIR導入を推進し保健医療行政支援への活用を目指したものとして、電子カルテフリーテキスト記載からの情報抽出と自動コーディングを取り上げて紹介する。