[2-B-4-04]循環器AIの進化を加速するマルチモーダル基盤モデルの力
*小寺 聡1(1. 東京大学医学部附属病院 循環器内科)
循環器医療におけるAI技術は、複数のモダリティを統合することで新たな可能性を開いている。我々の研究チームは、心電図(ECG)、胸部レントゲン(CXR)、および採血データを組み合わせ、肺高血圧(PH)を診断するAIモデルを開発した。このモデルは、ECGとCXRのデータに加え、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)を統合し、診断精度を向上させることに成功している。具体的には、AIの導入によりPHの診断においてAUC 0.872を達成し、従来の診断法と比較して優れた結果を示した。医師のPH診断精度も65.0%から74.0%に向上し、臨床現場での有効性が確認された。
さらに、我々の研究は虚血性心疾患(IHD)患者のリスク評価にも取り組んでおり、ECGとCXRを用いたマルチモーダルAIモデルによって、主要な心血管イベント(MACE)を高精度で予測できることを示している。特に、二重モダリティで高リスクと分類された患者は、単一モダリティのモデルに比べ、MACEの発生率が著しく高く、その予測性能はハザード比2.37(p < 0.001)という結果を得た。
現在、心電図およびレントゲンデータから診断レポートを自動生成するマルチモーダル基盤モデルの開発に注力している。このモデルは、臨床現場における診断効率の向上を目指し、診断作業の時間を大幅に削減しながら正確性を維持することが期待されている。本発表では、これらの技術が循環器AIの進化をどのように促進し、実際の臨床現場での活用がどのように進められているかについて詳述する。
さらに、我々の研究は虚血性心疾患(IHD)患者のリスク評価にも取り組んでおり、ECGとCXRを用いたマルチモーダルAIモデルによって、主要な心血管イベント(MACE)を高精度で予測できることを示している。特に、二重モダリティで高リスクと分類された患者は、単一モダリティのモデルに比べ、MACEの発生率が著しく高く、その予測性能はハザード比2.37(p < 0.001)という結果を得た。
現在、心電図およびレントゲンデータから診断レポートを自動生成するマルチモーダル基盤モデルの開発に注力している。このモデルは、臨床現場における診断効率の向上を目指し、診断作業の時間を大幅に削減しながら正確性を維持することが期待されている。本発表では、これらの技術が循環器AIの進化をどのように促進し、実際の臨床現場での活用がどのように進められているかについて詳述する。
