[S-3-1]システマティックレビューの知見に基づいた地域在住がん経験者に対する作業療法実践から入院がん作業療法のヒントを考える
○池内 克馬1, 三木 恵美2, 林 知代3(1.県立広島大学 保健福祉学部 作業療法学コース, 2.関西医科大学 リハビリテーション学部, 3.北海道済生会小樽病院)
1.課題と現状
発表者らは,これまでに作業療法学会や論文を通じて,地域在住がん経験者に対する作業療法に関して発表してきた.その発表時には,作業療法士(OT)から「重要だとわかってはいるが,がん経験者の退院後の生活の質(QOL)の向上に貢献するような手段や方法がわからない」という声が聞かれた.
この要因のひとつとして,地域在住がん経験者と関わるOTが少ないため,がん経験者の地域生活に関する課題や困難感が十分に理解されていないことが挙げられる.治療は退院後も外来などで継続されるものの,作業療法は退院後も実施されることは少ない.このことは,がん経験者が直面した地域生活上の課題をうまく解決できないだけでなく,OTが退院したがん経験者と次に関わるのは全身状態が悪化した再入院時であるという結果を招く恐れがある.
2.本セミナーの目的
本セミナーの目的は,地域在住がん経験者に対する作業療法のシステマティックレビュー(SR)とその知見に基づいた実践を紹介することで,セミナーに参加したOTが入院時から実践可能なヒントを提示することである.
3.本セミナーの内容
まず発表者らが実施したランダム化比較試験のSRを紹介する.このSRでは,地域在住がん経験者のQOLに資する作業療法プログラムが調査された.その結果,OTを含む医療チームとがん経験者の連携,作業に焦点を当てた目標設定が有効である可能性が示唆された.
次に,このSRの知見を応用した2つの実践を紹介する.ひとつめの実践では,地域在住がん経験者に対して,作業に焦点を当てた目標設定,OTとがん経験者の協働という要素を含む作業療法が実施され,彼女らの目標達成やQOL向上に貢献した.ふたつめの実践では,OTが外来でアドバンス・ケア・プランニングに取り組む緩和ケアチームの一員として,地域在住がん経験者と大切な作業を共有した後,具体的な目標を緩和ケアチーム内で共有した.その結果,がん経験者は亡くなる直前まで住み慣れた自宅で生活を継続できた.
以上から,SRを応用した作業療法は,地域在住がん経験者のQOL向上に寄与する可能性が示された.そして,入院時からOTが実践可能なヒントが含まれている.当日は,発表者らが紹介する実践例が,入院中のがん経験者にどのように応用できるかを参加者とともに議論したい.
発表者らは,これまでに作業療法学会や論文を通じて,地域在住がん経験者に対する作業療法に関して発表してきた.その発表時には,作業療法士(OT)から「重要だとわかってはいるが,がん経験者の退院後の生活の質(QOL)の向上に貢献するような手段や方法がわからない」という声が聞かれた.
この要因のひとつとして,地域在住がん経験者と関わるOTが少ないため,がん経験者の地域生活に関する課題や困難感が十分に理解されていないことが挙げられる.治療は退院後も外来などで継続されるものの,作業療法は退院後も実施されることは少ない.このことは,がん経験者が直面した地域生活上の課題をうまく解決できないだけでなく,OTが退院したがん経験者と次に関わるのは全身状態が悪化した再入院時であるという結果を招く恐れがある.
2.本セミナーの目的
本セミナーの目的は,地域在住がん経験者に対する作業療法のシステマティックレビュー(SR)とその知見に基づいた実践を紹介することで,セミナーに参加したOTが入院時から実践可能なヒントを提示することである.
3.本セミナーの内容
まず発表者らが実施したランダム化比較試験のSRを紹介する.このSRでは,地域在住がん経験者のQOLに資する作業療法プログラムが調査された.その結果,OTを含む医療チームとがん経験者の連携,作業に焦点を当てた目標設定が有効である可能性が示唆された.
次に,このSRの知見を応用した2つの実践を紹介する.ひとつめの実践では,地域在住がん経験者に対して,作業に焦点を当てた目標設定,OTとがん経験者の協働という要素を含む作業療法が実施され,彼女らの目標達成やQOL向上に貢献した.ふたつめの実践では,OTが外来でアドバンス・ケア・プランニングに取り組む緩和ケアチームの一員として,地域在住がん経験者と大切な作業を共有した後,具体的な目標を緩和ケアチーム内で共有した.その結果,がん経験者は亡くなる直前まで住み慣れた自宅で生活を継続できた.
以上から,SRを応用した作業療法は,地域在住がん経験者のQOL向上に寄与する可能性が示された.そして,入院時からOTが実践可能なヒントが含まれている.当日は,発表者らが紹介する実践例が,入院中のがん経験者にどのように応用できるかを参加者とともに議論したい.
