[A05]ガソリン車のCO2削減に向けたスーパーリーンバーンに適した燃料組成に関する研究
内木 武虎1、○安武 優希1(1. ENEOS株式会社)
我々は,燃焼が不安定なスーパーリーンバーンに対して燃料成分の面から燃焼を安定化させ,さらにリーン限界を拡大することで熱効率を向上させることができると考え,検討を開始した。反応性の高いフランやニトロメタン,その他ガソリンの沸点留分である炭化水素などの純物質に着目し,それらの燃焼メカニズムの解明や効果の確認に取り組んだ。また,製油所で製造可能なガソリン留分への適用の観点から,実際のガソリン留分や純物質で構成する模擬燃料などでも評価を行った。その結果,従来の理論空燃比での燃焼では影響がみられなかった燃料成分の燃焼速度や軽質化が,スーパーリーンバーンの燃焼安定化に有効であり,リーン限界の拡大により熱効率のさらなる向上が可能であることを見出した。
