[A13]燃料アンモニア燃焼銅系触媒の開発奨励賞受賞講演
○日隈 聡士1(1. 国立研究開発法人産業技術総合研究所)
アンモニア(NH3)は水素(H2)エネルギーキャリアの候補であると同時に、燃焼に際してCO2発生がないことからカーボンフリーな石油代替燃料としても注目されている。しかし、NH3は燃えにくく燃焼速度が遅い。さらに、NH3-O2反応では熱力学的には無害な窒素(N2)と水(H2O)の生成が有利であるが、高温での燃焼では速度論的に有害な窒素酸化物(NOx/N2O)の生成が有利となる。NH3燃料を燃焼器で利用するためには、燃焼開始温度の低下ならびに燃焼生成物がN2とH2Oのみであることが求められており、この問題の解決に寄与する高性能なNH3燃焼触媒を開発してきた。
