応用物理学会春季・秋季学術講演会

ヴァイオリン演奏では右手の運弓動作が音色に大きく関与する。同一楽器を複数の演奏者が弾いたときに音色が異なることが経験的にもよく知られていることである。筆者はこれまでに，複数の演奏者の弓の持ち方の違いによる音色の分類を可視化して報告した。一方，同一演奏者が同一の弓を用いても，その重心の違いなどにより音色が異なることが経験的に知られている。今回は，機械的な運弓動作により，弓の重心位置により演奏音の音色が変化することを検証した結果について報告する。