第25回応用力学シンポジウム

第25回応用力学シンポジウム

2022年5月27日〜5月28日ハイブリッド開催
公益社団法人土木学会 応用力学委員会
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2022年5月27日〜5月28日ハイブリッド開催

[2A13-21-01]階層ベイズ推定によるパラメータ不確定性定量化の有用性

北原 優2、*北原 武嗣1、Beer Michael2(1. 関東学院大学、2. ライプニッツ大学ハノーファ)

キーワード:

階層ベイズ、確率論的モデル更新、階段状密度関数、不確定性定量化

観測データに基づく事後分布としてパラメータを校正するベイズ推定が近年検討されている.ベイズ推定では通常,モデル応答と観測データの差が正規分布に従うとの仮定に基づき尤度関数を定義するが,観測データの不足など必ずしも正規分布に従わないこともあり,事後分布から求まるモデル応答と観測データが十分に一致しない恐れもある.そこで,パラメータにある確率分布を仮定し,そのハイパーパラメータ(平均,分散など)を校正する階層ベイズ推定も提案されている.階層ベイズ推定では,任意のハイパーパラメータの組に対してモデル応答が確率分布として求まるため尤度関数に上記の仮定は必要でない.一方,パラメータの分布を適切に選択するのは一般に困難なため,本研究では,任意分布を離散的に近似する階段状密度関数を用いた,確率分布を仮定しない階層ベイズ推定法を提案する.ここでは,数値例題を通して提案手法の有用性を示した.