[12001-06-03]既存SUSタンクによるバルジング固有振動数での時刻歴応答解析(シンポジウム講演概要)
*白井 航太1、小野 泰介2、平野 廣和1、佐藤 尚次1(1. 中央大学、2. (株)エヌ・ワイ・ケイ)
キーワード:
SUSタンク、バルジング、固有振動数、時刻歴応答解析、von Mises応力
近年広く使われるようになってきているSUSタンクは,2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震等で短周期からやや短周期の地震動により,タンク壁面構造体と内部の流体との連成振動が原因であるバルジング現象が発生し,様々な被害が報告されている.今後貯水槽をはじめとする給水タンクの耐震性と安全性を向上させるためには,耐震設計基準が明確に規定されていないバルジング現象を解明し,基準を設定することが急務である.そこで本研究では既存の実機SUSタンクに着目し,バルジング固有振動数の正弦波を入力加速度とし,時刻歴応答解析を行う.正弦波はバルジングによる最も厳しい条件とされる,加振軸とタンク壁面が直角になる方向に加振する.この解析結果よりvon Mises応力に関しては長辺壁面の中心部よりも平板で構成される斜め補強材溶接部の隅角部の方が大きく,応力集中が予想され座屈の可能性があると考えられる.
