第26回応用力学シンポジウム

第26回応用力学シンポジウム

2023年5月27日〜5月28日
公益社団法人土木学会 応用力学委員会
第26回応用力学シンポジウム

第26回応用力学シンポジウム

2023年5月27日〜5月28日

[22001-06-05]非圧縮粘性流体のための安定化陰的MPM(シンポジウム講演概要)

三原 康平1、川野 慎之介1、*橋本 涼太1(1. 広島大学)

キーワード:

Material Point Method、非圧縮粘性流体、陰解法

令和元年台風19号で決壊した千曲川の堤防をはじめ,豪雨時に越水による川裏法面の侵食・破堤が頻発し,「粘り強い河川堤防」の開発と適用が進められている.対策工の性能を評価するには,堤防への水の浸透・越流から盛土の変形や破壊に至る一連の現象を表現できる解析手法が有用となる.堤防の越水侵食の解析手法として土と間隙流体の多相連成系で定式化されたMaterial Point Method(MPM)が開発されているが,固相と流体相ともに陽解法を採用しており,時間増分の大きさの制約により実時間スケールでの浸透~越水プロセスの解析には難がある.そこで,堤防周辺の水の自由表面流れと浸透流の統一解析を最終的な目的とし,本研究ではまず,非圧縮粘性流体のための陰解法に基づくMPMをその安定化手法と合わせて提案した.開発手法の妥当性と安定化手法の有効性はダムブレイク流れの解析を通じて検証した.