[10A-05]デザインプロセス体験を通じた介護職員の業務改善意識の二面性
*井原 雅行1、徳永 弘子1、村上 宏樹2、猿渡 進平1,2、竹下 一樹2、古賀 昭彦1,3、行平 崇1,3、久野 真矢1,4(1. 理化学研究所 情報統合本部 先端データサイエンスプロジェクト データサイエンスデザインチーム、2. 医療法人静光園 白川病院、3. 帝京大学 福岡医療技術学部、4. 県立広島大学 保健福祉学部)
本稿では、現場の介護職員と実施した業務改善ワークショップ(WS)を紹介し、WS体験から得た職員の学びとしての意識変容、および、改善アイデアの本格運用に対する動機付けという二側面について考察する。介護現場では、人員不足の上に日々の多岐にわたる業務のため、WS参加に対する職員の心理負担は大きく、また、デザインWSの参加経験が無く、WSの意義に対する理解も不足していることから、効果的に職員と共創WSを実施することは容易ではない。筆者らは、デザイン思考にもとづいて17回に渡って業務改善WSを実施したが、結果として改善内容の本格実施には至らなかった。現場の施設長からは、職員個々が主体的に考え、行動することで自律的な業務改善が行われる組織としての体質改善が期待されていたが、終了後の振り返りWSの結果、職員は、改善案のデメリットと準備不足を不安視しており、内発的動機づけの不十分さが確認された。また、利用者に対する理解、業務中の注意に関する意識、職員間の情報共有の重要性の面では、職員に学びがあったことがわかった。
