[10B-01]認知心理学の視点から発想につなげるための観察の深化を促すプロダクトデザイン教育の開発デザイン研究アプローチを用いた実践と改善
*樋口 千尋1、木村 敦1,2、田中 堅一朗1(1. 日本大学大学院総合社会情報研究科、2. 日本大学危機管理学部)
本研究は、認知心理学の視点からアイディアの発想につながるような深い観察を促すためのプロダクトデザイン教育について、デザイン研究アプローチによる実践と改善を行ったものである。大学のデザイン課題で初めに取り組む観察は五感を通して行われるが、知覚された情報を自覚的に捉えないと新しい発見を見逃してしまう場合も多い。そこでまず、五感からの情報を自覚的に観察するため教授法として5つのデザイン原則を仮定した。本稿ではそのうちひとつの原則について取り上げて実践と評価を報告する。原則に基づいた実践では、事象を自覚的に捉えるための認知心理学に関する講義を挟んだエクササイズを行わせた後、2段階の観察と観察記録の整理、それを踏まえたデザインコンセプトの立案と発表を実施した。教育効果に関する定性的・定量的評価を行った結果、エクササイズを通して五感を自覚した観察ができるようになったと感じることで、発想につながる観察へと深化する可能性があることが示された。一方で、認知した情報から生起した感情や行動にも着目させる観察記録フォーマットの検討や、アイデア展開を見据えたデザイン原則の構築といった課題が明らかになった。
