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Conclusion

今から30年前に、大腸菌のゲノム上に、29塩基の単位が一定の間隔を置いて何度も繰り返される独特な配列があることが報告された時には、その生物学的機能がまったく予想できず注目もされなかったが、ゲノム情報の蓄積によって、生体防御機能を担うことが予想され、それが実験的に証明されて、クリスパーという響きのいい名称とともに有名になった。その作用機構が解明されると、ゲノムの狙った部位を特異的に切断する技術へ応用されて、実用的なゲノム編集操作法として現在急速に普及している。本シンポジウムでは、「CRISPRの分子生物学」として、その起源から、その機能—構造解析に基づく分子機構の多様性、そしてその特性を生かした種々の手法開発まで、CRISPR分子生物学の最新情報を提供し、応用の可能性を議論しながら今後を展望したい。

日本分子生物学会年会

第42回日本分子生物学会年会

第42回日本分子生物学会年会

[1PS-11-Conclusion]Conclusion