一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

2016年3月28日〜3月30日東京大学 本郷キャンパス
資源・素材学会 年次大会
一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

2016年3月28日〜3月30日東京大学 本郷キャンパス

[1502]温度350~500 ℃,封圧5~90 MPaでのき裂性花崗岩の透水特性

沼倉達矢1, 渡邉則昭1, 坂口清敏1(1.東北大学大学院環境科学研究科)
司会:福田大祐(北海道大学)

キーワード:

脆性-延性遷移、EGS、き裂透水性、花崗岩

本研究は,既往の地熱貯留層がある脆性領域を超える高温・高圧環境下(350~500 oC,5~90 MPa)における岩石の水理特性を解明し,延性領域での人工的な地熱貯留層造成の実現可能性を検証することを目的とした.そこで,ターゲットとしている高温・高圧力環境下で岩石の透水試験が行える新たな封圧三軸・透水試験装置を開発し,き裂性花崗岩の浸透率測定を行った.その結果,浸透率の有効応力依存性が遷移する遷移応力の存在が明らかとなり,この遷移応力は温度の上昇とともに減少することが明らかとなった.また,遷移応力前後における浸透率の有効応力依存性は温度に依存しないことが明らかとなった.以上の結果より,浸透率の予測を可能とする実験式を導出した.さらに,この実験式が実際の地殻環境に適用できるか検証するために既往の研究報告と比較した結果,本研究で明らかとなった浸透率の遷移現象が起こる温度・圧力条件下では,力学的および化学的な現象も同時に起きている可能性があることが示唆された.これらを踏まえて,人工的な地熱貯留層を造成するために最適な地殻領域を推定し,延性領域における地熱貯留層の造成は可能であると結論づけた.