日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会大会 合同大会

日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会大会 合同大会

2024年3月28日〜3月31日仙台国際センター
日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会大会 合同大会

日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会大会 合同大会

2024年3月28日〜3月31日仙台国際センター

[A-23]青色レーザー光のアザミウマ、アブラムシに対する殺虫効果および殺虫技術としての有効性

◯遠藤 梨々花1、堀 雅敏1、山本 和久2、藤 寛2(1. 東北大院・農 、2. 阪大・レーザー研)
演者らは、発光ダイオード(LED)を用いた青色光照射の殺虫技術開発に取り組んでいる。しかし、1素子あたりの出力が低いLEDは、農地のような広範囲の照射殺虫において大量の素子を要する。そこで演者らは、LEDよりも高出力かつ発光効率の高いレーザーダイオード(LD)光を用いて、青色LD照射による微小害虫の殺虫効果を調査した。前回大会において、424nmと464nmの青色LD照射によるアザミウマの卵と幼虫、アブラムシの無翅胎生雌成虫に対する殺虫効果を報告した。その後の調査で、424nmのLEDとLDでアザミウマの卵に対する殺虫効果を比較したところ、6時間照射では、LEDがLDよりも高い殺虫効果を発揮した。アブラムシでは、410nmの青色LDを7日間照射したところ、短期間で成虫の殺虫効果や次世代虫の繁殖抑制効果が得られることがわかった。以上より、青色光殺虫の光源としてLDは有望であることがわかったが、LEDよりも高い殺虫効果を得るためには、効果の高い波長のピークを特定して利用することが重要だと考えられた。