第17回日本薬局学会学術総会

第17回日本薬局学会学術総会

2023年10月8日〜10月9日名古屋国際会議場
日本薬局学会学術総会
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2023年10月8日〜10月9日名古屋国際会議場

[AW-05]5年間の社内プレアボイド報告集計と医療経済効果の推算

佐藤 美弥子, 佐々木 智哉, 櫻井 由里子, 亀山 節子, 島貫 英二, 長沼 未加(クオール(株))
【目的】
プレアボイド(以下、PA)は薬剤師が薬物療法に介入し、薬剤による副作用を未然に回避することや副作用の重篤化を回避する活動である。保険薬局が行うPA取り組みは、2018年度診療報酬改定から「地域支援体制加算」の施設要件となり、推進が図られている。PAは、日本病院薬剤師会が1999年度から報告制度を始めており、様々な検証が行われてきた。そして、保険薬局では、病院を追随する形で、各県薬剤師会等の単位で事例収集および内容分析、医療費削減推算などが行われている。当社では、2017年度から社内の過誤撲滅委員会が、PA事例の収集と共有、そして優秀事例を紹介するなど組織的推進を行ってきた。今回、先行研究を参考に、5年間のPA事例を集計し、薬剤関連問題を検証するとともに、薬学的介入の医療経済効果について推算した。
【方法】
2017年4月1日~2022年3月31日に、過誤撲滅委員会に報告されたPA事例を集計した。報告内容から、患者背景(年代、性別)、PA内容(報告された年度、臨床的アウトカム、気づきポイント、回避できた副作用の質、報告された薬剤関連の問題、薬剤選択に関する問題の詳細)を集計した。主要評価項目である副作用回避に対する医療経済効果の推算方法は、先行研究1)の方法に従った。クオール倫理審査委員会の承認(QOL-第046)を得て実施した。1) 竹内はる香,ら.医療薬学,2022;48:194-202.
【結果】
5年間PA報告は666件あり、有効な653件を対象とした。医療経済効果は570,549,600円と推算した。報告された薬剤関連の問題は、最多が「薬剤選択」237件(36.3%)であり、その詳細は「禁忌(併用禁忌を除く)」87件、「不適切な薬剤選択」87件だった。
【考察】
PA報告数は、年々減少していた。これは、医療機関でリスクマネージメントが進んでいることが要因と考える。医療経済効果も推算できたことから、当社の医療安全への貢献度が可視化でき、PAを推進する意義を認識した。