第17回日本薬局学会学術総会

第17回日本薬局学会学術総会

2023年10月8日〜10月9日名古屋国際会議場
日本薬局学会学術総会
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2023年10月8日〜10月9日名古屋国際会議場

[P-142-A]内服が困難な患者の皮膚炎に、アレサガテープが著効を示した症例

伊藤 奈桜子, 苺谷 育克((株)メディカル一光 フラワー薬局 砂田橋店)
【はじめに】
高齢者の施設では、嚥下機能に関する筋肉の衰えなどの機能的原因により、上手く飲み込みが出来なくなっている患者が多い。軽度の場合には、粉砕やOD錠などへの切り替えにて治療可能であるが、内服が出来ない重度の場合には治療に行き詰ってしまうことが多い。今回は、内服がほぼ出来なくなった患者の酷い皮膚炎を、アレサガテープによって、改善できた症例を報告する。
【症例】
特別養護老人ホームに入居中の90代女性。かゆみを伴う強い皮膚炎で背中、脇腹、首の後ろまで湿疹があり、マイザー軟膏やアンテベート軟膏を使用してきたが改善に至らず、内服ができないこともあり治療に行き詰まっていた。そこでQOLの改善の為、本来アレルギー性鼻炎に使用するアレサガテープを担当医に薬学的根拠を説明の上、使用を提案した。医師より患者家族に説明し、同意の上、まずは4mgから試していくことに。湿疹のない足に貼付して、貼り薬による皮膚症状の悪化がないこと、薬剤の効果を確認した上で、8mgに増量していくことに。結果、使用を開始して、2週間後には掻き毟りが減少し、3~4か月経っても完治には至っていないものの、1~2か月後には胸、背中、臀部の皮膚炎は大幅に減少した。
【考察】
アレサガテープは、その有効成分がエメダスチンであり、アレルギー性鼻炎のみならず蕁麻疹や皮膚炎などの効能を持つレミカットカプセルの有効成分と同一である。インタビューフォームにはアレサガテープ6mgの貼付後のエメダスチンのAUCが、レミカットカプセル2mgを1日1回服用した後のエメダスチンのAUCのほぼ2倍であったことが報告されている。従って本症例では、アレサガテープ8mgの使用でエメダスチンの血漿中濃度が十分に上昇し、その抗ヒスタミン作用により痒みを抑えたことで皮膚炎が改善したと考える。